トレッド剥離という現象です。↑
タイヤの山(ブロック)がほとんど無い状態で使用を続けると、タイヤの接地面(トレッド)の放熱性が悪くなり、表面のゴムが地面との摩擦に負けて剥がれ落ちてしまいます。
また、山はあっても古くなったタイヤ・・・経年劣化でゴムの弾力がなくなって硬くなってしまった状態やタイヤ表面にひび割れがあるような状態・・・このような場合もこの現象は起こりやすくなります。
これが起こる時はどういう時かといいますと、車を乗り出してしばらくしてから摩擦力や摩擦熱が高くなった時、つまり路上、しかも走行中という事になります。
ご覧のように、タイヤの中身(コード)がむき出しになりますから、更に走行を続けるとタイヤバースト(破裂)の恐れがあります。
タイヤがバーストするとブレーキの効きが極端に悪くなり、特にそれがフロントタイヤに起こったら、ハンドルの応答性も悪くなります。
もし、高速道路を走行中にそれが起こったら・・・
想像するだけでも怖いですね。
磨耗してスリップサインが出ている場合は勿論の事ですが、山はまだ充分にあっても全体的にひび割れがあったり、部分的に深い亀裂がある場合にも早めの交換をお勧めします。
↑ 新品装着から6年目、その6年間の走行は僅か2万km程度で山はまだ充分にありますが縦溝の部分に深い亀裂が・・・
溝の部分は断面で見るとゴムの薄い部分です。
お客様に危険性を説明して交換となりました。
タイヤの磨耗以外の寿命は、使用頻度、運転の仕方、路面、自然環境などにより様々ですが、当店のお客様の車をいろいろ見てますと、新品装着から(新車時からも含めて)6~7年で交換をお勧めするような状態になるようです。