メルセデス・ベンツ W203 C230 の車検のご依頼をいただきました。
お申込み時点でエンジンチェックランプが点灯しておりエンジンの調子も悪いとのことです。
このままでは車検が取れません。
診断機でチェックしたところ、エアーフローセンサー以降で余計な空気の吸い込みがあるようです。
余計な空気を吸い込むということは空気を導入するホースやパイプが経年劣化で割れたり破損したりということが原因であることが殆どです。
吸入空気の流れる順にチェックしていき、ブローバイホースが原因とわかりました。
W203のブローバイホースはエンジン左側の一番奥にあるた左側に付いている部品を全て外さないと取り換えることが出来ません。
上から順番にまずはエアークリーナーケース取り外し。
次にフューエルラインとインジェクター、インテークマニホールドを外します。
つぎにスーパーチャージャーを取り外します。
文書にすると一行ですが非常に手間(時間)のかかる作業です。
エアークリーナーケース、フューエルライン、インジェクター、インテークマニホールド、スーパーチャージャーを順番に取り外してやっとブローバイホースが出てきます。
ブローバイホスはゴム製のため経年劣化すると硬化してひび割れたり破損したりします。
この車は点線の部分が走行中に砕け落ちてしまったようです。
それと〇で囲んだボルトはファンベルトのアイドラープーリーの取り付けボルトですが、この向きでボルトが付いているということはプーリーのベアリングが傷んだ時はこれと同様の作業が必要になるということになります。
プーリーは一度も交換された形跡が見受けられないのでこの際一緒に交換したほうが無難です。
W203のブローバイホースはホース4点とチェックバルブ1点という構成ですが、この交換にはアイドラープーリーや外した部品のガスケット、シールリング等のパーツも多数必要になります。